【医師が解説】何歳で、何を受ければいいのか|検査とワクチンの年齢別カレンダー

記事タイトル画像「何歳で何を受ければいい? 検査・ワクチンの年齢別カレンダー」。方眼のリングノートに「1. WAKE UP/2. COFFEE/3. THE REST…」と手書きされ、ペンが置かれた写真。 ヘルスメンテナンス

この記事は健康診断・がん検診・予防接種の全体像を整理することを目的としています。お住まいの自治体や加入している健康保険によって、受けられる内容・費用・対象年齢は異なります。 実際に受ける際は、必ずお手元の案内やお住まいの市区町村の情報をご確認ください。

持病をお持ちの方は、検査や接種の可否について主治医とご相談ください。

※この記事の内容は2026年8月時点のものです。制度は変わりますので、最終更新日をご確認ください。

健診の案内、がん検診の封筒、ワクチンのお知らせなど、それぞれ別々に届きます。

一つひとつは分かるのに、「結局、自分の年齢で何を受けておけばいいのか」をまとめて教えてくれるものが意外とありません。

そこでこの記事では、年代ごとに整理してみました。チェックリストとして使っていただくのが目的なので、詳しい説明はそれぞれの記事に譲ります。気になったところだけリンクから読んでいただければと思います。

いきなり全部は無理です。いま自分が抜けているものを1つ見つける、くらいの気持ちで眺めてみてください。

年代別チェックリスト

年代別の健康チェックリスト。20代から60代以降まで、各年代で受けるがん検診・健康診断・ワクチンを年代ごとの枠にまとめ、加えて全年齢対象として一度だけ受ける肝炎ウイルス検査とピロリ菌の検査を挙げている。各項目の内容は本文に記載。

20代 ── 実はもう始まっています

子宮頸がん検診(女性・20歳から・2年に1回)
がん検診の中でいちばん若く始まります。子宮頸がんは他のがんと違って20代からみられるためです。「まだ若いから」が通用しない、唯一の検診だと思ってください。

HPVワクチン
定期接種の対象は小学6年〜高校1年相当の女子です。対象年齢を過ぎた方の任意接種や、男性の接種という選択肢もあります。

健康診断
学校や職場の健診を受けているなら、それで大丈夫です。この年代は結果を見る習慣をつけておくことのほうが大事かもしれません。

30代 ── 数字を見る習慣をつける時期

子宮頸がん検診(継続)
30歳以上になると、自治体によってはHPV検査(5年に1回)で行われることがあります。届いた案内の間隔に従っていただければ大丈夫です。

健康診断の数値を、自分で読めるようにする
血圧血糖コレステロール腎機能などで、この年代で「基準値からちょっと外れた」が出はじめます。ここで放置するか手を打つかで、10年後がかなり変わります。

一度だけの検査を済ませておく
後述する肝炎ウイルス検査はこの時期に済ませておくと安心です。

40代 ── いちばん増える年代

がん検診が一気に3つ加わります。

大腸がん検診(40歳から・1年に1回) ── 便潜血検査
肺がん検診(40歳から・1年に1回) ── 胸部X線検査
乳がん検診(女性・40歳から・2年に1回) ── マンモグラフィ

特定健康診査(40歳から)
いわゆるメタボ健診です。これを受けていてもがん検診を受けたことにはなりません。 ここは初回記事でお話しした落とし穴です。

50代 ── 胃がん検診が加わる

胃がん検診(50歳から・2年に1回)
バリウムか胃カメラかを選べます。なお、バリウム検査については当分の間、40歳以上・1年に1回での実施も認められています。

骨密度(女性)
閉経前後から骨量が減りはじめます。自治体の骨粗しょう症検診の対象になっていることがあります。

60代以降 ── ワクチンが主役になる

がん検診は引き続き対象です。加えて、この年代からは予防接種が重要になります。

帯状疱疹ワクチン ── 2025年度から定期接種が始まりました
肺炎球菌ワクチン ── 2026年4月から制度が変わりました
インフルエンザワクチン ── 毎年

骨密度・転倒予防
骨折をきっかけに生活が大きく変わることがあります。骨と筋肉の話は、この年代では検診と同じくらい大事です。

年齢に関係なく、一度だけ受けておくもの

肝炎ウイルス検査
原則として一生に一度でよい検査です。会社の健康診断には通常入っていません。多くの自治体で無料または低額で受けられます。

ピロリ菌の検査
機会があれば一度。ただし保険で受けるには条件があります。

この2つは「毎年くり返す」タイプではないぶん、そもそも受ける機会がないまま過ぎてしまいがちです。カレンダーに載せておく価値がいちばん高い項目かもしれません。

受けるだけでなく、減らす話も

ここまでは「早く見つける」ための一覧でした。その手前にそもそもがんになりにくく
するためにできることもあります。こちらは年齢に関係なく、今日から始められます。

大事なただし書き

ここまで並べておいて何ですが、これを全部受ければ安心、ではありません。

自治体や職場によって、内容も費用も対象年齢も違います。 ここに書いたのは国の指針をもとにした目安です。お手元の案内が優先です。

制度は変わります。 とくにワクチンはこの2年でも大きく変わりました。この記事も更新していきますが、最新情報はお住まいの自治体でご確認ください。

そして、検診は「症状のない人」のための仕組みです。 気になる変化があるときは次の検診を待つのではなく医療機関で相談してください。

明日からできること

1つ目は、自分の年代の欄を見て、抜けているものに印をつけること。 全部は無理でも、抜けを知ることはできます。

2つ目は、「一度だけ」の2つを済ませたか確認すること。 肝炎ウイルス検査とピロリ菌検査。この2つは、抜けていることに気づきにくい項目です。


参考文献・引用元

本記事は以下の資料を参考に、一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

【参考資料】


あとがき

最後まで読んでいただきありがとうございます。

個人的にはこういう情報がもっと広まってくれればと思っています。ここまでのシリーズの総集編という感じで作ってみました。

ワクチンなどがそうですが、時がたつにつれ状況が変わっていきます。先の話かもしれませんが、がんの罹患率が下がればがん検診の項目すらも変わったりすることがあるかもしれません。都度更新をしていこうと思いますので見ていただければと思います。

これからも一緒に学んでいきましょう。それではまた次回。

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